みなさんこんにちは。
すてきマイスター・美菜食料理家の野﨑恭子です。
今回はマクロビオティックのおすすめ飲み物をご紹介したいと思います。
マクロビオティックでは、身体を冷やすカフェインを含んだものはおすすめしていません。
カフェインは副交感神経を刺激するため覚醒効果がありますが、
その分中毒性も強く習慣化しやすくなります。
そのため身体に影響の少ないバランスのとれたお茶を飲むことをおすすめしています。
●(三年)番茶
マクロビオティックでは毎日飲んでも大丈夫な身体に刺激の少ないお茶として定番です。
長期(2~3年)にねかしたものを使うため、身体を温める中庸よりやや陽性のお茶となっています。
味わいはまろやかで刺激が少なく、味わい深いおいしさがあります。
新芽に含まれるカフェインが少なく、胃腸に優しいお茶となっていますので、
小さいお子さまからお年寄り、 病人の方まで飲むことのできるお茶です。
根に近い、身体や細胞を引き締める効果のある茎を、葉よりもたくさん使っているのも特徴です。
食事前は胃液が薄まり消化機能が低下することから、お茶は食事のあとに飲むようにしましょう。
●ごぼう茶
水溶性・不溶性ともに食物繊維が豊富です。
身体の滞り(脂肪やコレステロール)を流す働きがあります。
抗酸化作用もあるポリフェノールもたっぷり含んでいます。
水溶性食物繊維は老廃物や有害物質を排出させる効果があり、血液をきれいにしてくれます。
不溶性食物繊維は、水分を吸収して膨らむので、腸の運動を促し、便秘を解消、整腸作用があります。
ごぼうに含まれるサポニンが、血液をサラサラにする効果があるので、
手足の先まで血液が流れやすくなることから冷え症の改善につながります。
また、ごぼうは植物の中では陽性であり、天日に干して焙煎しているところから、
陽性で身体を温める作用があるとも考えられます。
ただしアクが強いのでアレルギーのある方は注意が必要です。
繊維質も多いので、腸の弱い方、大腸炎のある方などは控えた方がいいでしょう。
●梅醤番茶
マクロビオティックでは欠かせない、冷え性対策には有効な飲み物です。
基本は、伝統的に漬けられた梅干一個、生姜2滴、純正醤油小さじ1~を練り、
200ccほどの熱い番茶を入れて飲みます。
※今回は、手軽に飲める瓶づめをご紹介します。
陰性の冷え対策に有効なお茶です。
またお腹(胃腸)の不調、風邪やインフルエンザの予防、貧血、疲れ、二日酔い、夏バテなどにもおすすめです。
砂糖や動物性の摂りすぎで身体が酸性になっている方の不調にもおすすめです。
たとえば飲みすぎて二日酔いの日など、ちょっと梅干しを増やしたり、冷え対策に醤油を増やしたり、
風邪の時に生姜を増やしたり、下痢の時には、葛を入れたり、発熱時には大根おろしを入れたりして、
基本の梅醤番茶をベースに、体調・症状によって色々とバリエーションを変えてみてください。
ただし、冷え症だからといって、毎日ずっと飲み続けるといいわけではありません。
陽性で身体を引き締める効果が強いので、飲みすぎると引き締めすぎてしまいます。
体調が改善したら、また、おいしさを感じず飲みづらくなった時は、
飲む必要がなくなったということなので、飲むのをやめましょう。
飲む時は、食前か空腹時がおすすめです。 おいしいと感じる濃さでつくってください。
お子様には4~5倍に薄めたものを少量にします。
●普洱茶(プーアル茶)
プーアル茶の中でも、自然発酵で何年もねかした熟茶の性質は温性となります。
完全に自然熟成した熟茶は、酵素の働きによって身体を温めてくれます。
同じく発酵度の強い紅茶や烏龍茶も身体を温める作用があります。
即効性のあるような強い効果はありませんが、胃腸にも優しいので飲み続けることによって、
穏やかに冷え性の改善につながります。
ポリフェノールをはじめ、ビタミンやミネラル、鉄分やマグネシウムなども含んでいることから、
アンチエイジング効果や免疫力を高めたりといった効果も期待できます。
一時ダイエットとしてブームになりましたが、脂肪を吸収しにくくし分解する効果があり、
身体の脂肪を燃焼させる効果もあるので、香港人は脂っこい中華料理や飲茶などを食べる際、
一緒に飲むことが多いようです。